会長挨拶

会長挨拶

 2026年4月1日から2年間、ケイ素化学協会の会長を務めさせていただくことになりました。
折しもホルムズ海峡の問題で原油の供給が滞り、すでに石油由来の製品の値上げなどが報道されております。一方で、ケイ素材料 は、資源として地殻中の化合物の60%を占め(SiO2とし、地殻中の化合物の重量比から計算した資源量)、潤沢な資源に支 えられ、今後さらに応用が広がっていくことが予想されます。これまでは地殻からの資源を一旦還元して単体ケイ素とし、そこか らシリコーンを含む様々な材料へと変換されておりましたが、最近産総研のグループにより、砂から直接テトラアルコキシシラン を合成する手法が開発され、より安価にケイ素製品を供給できる可能性も出てきました。

 すでにデイリーケア製品からビルの保護材まで、ケイ素製品は広く用いられております。また、高付加価値材料としても、 PCやスマホなどの電子部品の開発が活発に行われております。基礎研究としてのケイ素化学は、日米欧を中心に発展してきまし たが、最近の中国の発展は目覚ましく、応用製品のみならず基礎研究においても多くの成果が発表されるようになりました。この ような状況で、日本の研究者はこれまでの多様な研究成果を基盤に、アジアの一員として諸国と協力しながら、日本独自の技術を 展開していくことが求められるように思います。
 ケイ素化学協会は、有機化学、無幾化学、元素化学、材料科学、電気電子科学など、広い分野に渡る多くの研究者が、産官学の 所属に関わらず参加することができる稀有な協会であると考えます。今後は、より大学と産業界の結びつきを強くし、次世代の研 究者を育てるとともに、日本の産業の基幹として長きにわたり活躍できることを期待し、業務に当たりたいと思います。


ケイ素化学協会 会長
群馬大学 海野雅史

前会長の挨拶

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